デジタル資産
5つの融合技術への投資 – 未来へのロードマップ

融合技術
なお、分野は英語名のアルファベット順に並べており、重要度や可能性の順位を表すものではありません。
人工知能
人工知能がシリコンを基盤とする場合でも、オルガノイドを基盤とする場合でも、もはや遠い将来だけの構想ではありません。世界中の研究者、科学者、開発者が、いつの日か技術的特異点(シンギュラリティ)に達する最初の技術へとつながるかもしれない仕組みを開発しています。この概念を広めた人物として、未来学者のレイ・カーツワイルが知られています。
特異点の実現にはまだ数十年かかるかもしれませんが、役立つAIはすでに存在します。ChatGPTなどの独自の活用によって、多くの職業が変わり始めています。今後は、関連技術の開発や知識を要する作業などで人間を支援するニューラルネットワークの発展が期待されます。
順調に発展すれば、ARK Investのような投資運用会社はこの分野に大きな可能性があると考えています。同社は次のように述べています。
“ニューラルネットワークの採用は、インターネットの導入以上に画期的であり、数十兆ドル規模の価値を創出するはずです。”
ARK Investはさらに、将来を見据えた多くの技術の中でも、ニューラルネットワークが特に大きな商業的可能性を持つと考えています。

出典 – ARK Invest ‘Big Ideas 2023’, ページ 8
上の図にある各分野はいずれも大きな可能性を持っています。ニューラルネットワークは、その可能性を実現する触媒として、それぞれの分野を後押しすると期待されています。
以下は、長年AIに取り組み、今後もこの分野で役割を果たすと考えられる企業の例です。
International Business Machines Corporation (IBM)
IBMは、かつて高く評価されていたThinkPad事業をレノボに売却しましたが、何十年もの間パーソナルコンピューティングを代表する企業でした。その後はAIやブロックチェーンの分野にも進出し、METACOなどとの提携や、サプライチェーン管理を見直すプラットフォームの開発につながっています。AIの自社研究を続けるとともに、業務にAIを導入したい企業向けのソリューションも提供しています。
IBMは米国ニューヨーク州に本拠を置き、1911年に設立されました。2022年末のIBMと完全子会社の従業員数は、世界全体で約28万8,300人でした。
エネルギー貯蔵
電気自動車(EV)への移行が本格化し、当時は今後5年間で生産台数が7倍になるとの予測が示されていました。その大きな要因の一つがバッテリー技術の進歩です。これによりEVは、内燃機関(ICE)を搭載する車に代わる現実的な選択肢になりました。
バッテリー技術の進歩は交通分野にとどまらず、住宅向けの用途にも広がっています。例えば、テスラ (TSLA ) は「Powerwall」などの製品を提供しています。
生産量が増えるほど製造の効率が高まるというライトの法則が当てはまるなら、エネルギー貯蔵技術の進歩は暮らしを改善するだけでなく、効率を高め、新たな技術的可能性も広げるでしょう。
以下は、エネルギー貯蔵ソリューションの製造と開発で大きな役割を担う企業の例です。
Panasonic Holdings Corp. (PCRFY)
パナソニックは、家電などの身近な製品に加え、EV用バッテリーなどの研究開発や製造を行う部門を持っています。多くのテスラ車に使われるバッテリーセルの主要な製造・供給企業でもあります。2022年3月期の売上高は約7兆3,900億円でした。
パナソニックホールディングスは大阪に本社を置き、2022年3月時点の世界全体の従業員数は24万人を超えていました。
マルチオミクス解析
技術は、優れた機器やコンピューター、ロボットをもたらすだけではありません。人体そのものや健康管理を理解する科学の分野でも、大きな進歩を支えています。高性能化するコンピューターとAIの活用により、マルチオミクス解析などのコストも急速に低下しています。
https://youtu.be/Xsyp0qqKzkY
その結果、さまざまな病態や治療法についての理解が、かつてない速さで進んでいます。近い将来、遺伝性疾患の治癒、あるいは少なくとも検出や治療の改善に向けた確かな進歩が期待されます。
以下は、マルチオミクス解析などに深く関わる企業の例です。
Illumina Inc. (ILMN)
イルミナは、「ゲノムの力を引き出すことで人々の健康を改善する」ことを使命に掲げています。ゲノム解析技術だけでなく、それに必要な装置も開発・製造しています。取り組みは人間に限らず、減少する個体群の保全に役立てるため、コアラなどの動物のゲノム解析にも及びます。
イルミナの年間売上高は、2018年の約33億3,000万ドルから2022年には約45億8,000万ドルに増えました。記事執筆時点の2023年には、同社株は年初から約11%上昇していました。
Illumina Inc. (ILMN ) は米国カリフォルニア州に本拠を置き、記事執筆当時、世界で1万1,000人以上を雇用していました。
パブリックブロックチェーン
記事執筆当時、世界の銀行業界は危機に直面していました。2023年の米国だけでも、シリコンバレー銀行、シルバーゲート、シグネチャー銀行の経営破綻や清算が相次ぎ、さらなる混乱も懸念されていました。そのため、将来の経済をパブリックブロックチェーンで支えるという考えが改めて注目されていました。
検証可能な希少性と所有権、透明性、自己管理という特徴を持つビットコインなどのブロックチェーンには、国境や政治的な思惑を超えて、銀行口座を持たない人々に金融サービスを届ける可能性があります。
以下は、パブリックブロックチェーンの発展と、その利用機会の拡大に深く関わる企業の例です。
Block (SQ)
Blockは、Square、Cash App、TIDAL、Spiral、TBD54566875の親会社です。このうち四つはビットコインと密接な関係を持ち、社会への普及に向けたソリューションを開発していました。同社を率いるジャック・ドーシーは、ビットコインを重視する人物であり、Twitterの共同創業者としても知られています。
Blockは2009年にSquareとして設立されました。2020年からは分散型の勤務形態を採用し、特定の本社を置いていませんでした。2022年末の世界全体のフルタイム従業員数は約1万2,428人でした。
ロボティクス
ロボット技術は、医療、サービス産業、製造などに大きな進歩をもたらす可能性があります。積層造形(3Dプリンティング)とAIは、次世代のロボット開発を支える技術です。両者を組み合わせることで、多くの作業で人間を大きく上回る性能を持つ高度なシステムを設計できます。
再利用可能なロケットは、一般的な意味での「ロボット」ではありません。それでもARK Investは、低コストの衛星群を構築し、人々の通信環境を広げる役割から、特に重要な技術と位置付けています。
以下は、積層造形を通じてロボット技術の発展を支える企業の例です。
Stratasys, Ltd (SSYS)
Stratasysは積層造形分野の主要企業です。3Dプリンターと関連サービスを通じて、航空宇宙、歯科、自動車など幅広い分野にソリューションを提供しています。
Stratasysは米国ミネソタ州とイスラエルのレホボトに本社を置いています。2021年の売上高として6億720万ドルを報告しました。
最終的な結論
時間は速く過ぎます。将来を考えず、目の前の世界的な課題だけに集中する方が楽かもしれませんが、それは将来の自分に不利益をもたらしかねません。
ここで紹介した相互に結び付く技術を理解し、投資を通じて関わることで、将来のマクロ経済的な混乱が潜在的な収益に与える影響を抑える道を探れます。問題が起きてから対処するより、事前に備える方がよいということです。












