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テキサスとビットコイン採掘:2022年の事業展開と電力を巡る議論

2022年、テキサス州のグレッグ・アボット知事はビットコインとブロックチェーン産業への支持を表明していた。米国で面積・人口ともに2番目に大きい同州は経済規模も大きく、当時の比較では独立国とみなせば世界の上位10か国に相当するとされた。知事の姿勢は業界関係者の期待を集めた。
2022年11月にTwitterで再び共有された動画で、アボット氏はビットコインとブロックチェーンの将来性を語り、企業が活動しやすい拠点をテキサスに築きたいと述べた。これは政策目標であり、規制の撤廃やビットコインの法定通貨化を意味しない。
アボット氏は、ビットコインとブロックチェーンを世界の技術革新の最前線と位置付けた。
グレッグ・アボット、テキサス州知事。発言の趣旨を要約
知事は2022年初め、テキサス・ブロックチェーン協議会のBlockcast番組でビットコインとブロックチェーンを論じた。同協議会は企業や個人で構成される非営利の業界団体で、州内の関連事業を推進している。記事では当時の協力先としてBinance.USやBlockchain.comなどを挙げていた。
テキサスは法制度などを通じて関連企業の誘致を目指していた。知事は、ビットコイン採掘が州の電力部門に及ぼす影響にも触れた。
3月の対談以降、採掘企業の進出や自治体の取り組みが続いた。「ビットコインの国」という表現は支持者の構想を示すもので、州の法的地位が変わったという意味ではない。
ビットコイン採掘とテキサスの電力網
アボット氏は、採掘業者による大口の電力需要が発電投資の誘因になり得ると主張した。ただし、需要増は系統の負担にもなり得るため、投資や電力安定化への効果が自動的に保証されるわけではない。
テキサスではデマンドレスポンス(需要応答)も活用されていた。需給が逼迫した際に利用者が消費を減らす仕組みで、採掘は病院などの不可欠な業務に比べて停止しやすい。参加者は契約や電力市場の仕組みに応じて報酬や料金控除を受ける場合がある。すべての停止が政府の直接補償の対象になるわけではない。
テキサス電力信頼性評議会(ERCOT)は州の主要な電力網を運用する独立系統運用者である。採掘設備の素早い負荷調整は需要応答に利用でき、制御ソフトは消費量の監視や削減を助ける。ただし、採掘停止は電力を新たに発電することではない。
2022年夏には、暗号資産採掘の電力削減が需給対策として注目された。テキサスの熱波に関する報道では、一部の採掘業者が操業を抑えて負荷軽減を支援したとされた。Argo Blockchain (ARBK )やRiot Blockchainも削減への参加を報告した。これは調整可能性を示す一方、採掘全体が電力網や消費者料金に純利益をもたらしたと立証するものではない。
2022年のテキサスにおける関連事業
知事の対談後には、次のような採掘・ブロックチェーン関連の取り組みが報じられた。
- フォートワース市は、テキサス・ブロックチェーン協議会が寄贈した3台のAntminer S9を使い、市庁舎で小規模なビットコイン採掘実験を始めた。市の財政全体をビットコインに移したわけではない。
- テキサス・トリビューンは、主に農村部の郡への採掘企業の進出を報じた。Argo Blockchainはディケンズ郡のHelios施設で2022年5月5日に採掘を開始した。記事が挙げた12万5,000平方フィートは約1万1,600平方メートルに相当する。
- NFLのヒューストン・テキサンズはBitWalletと提携し、特定の試合のスタジアム観戦用スイート(個室席)を暗号資産で購入できる仕組みを設けた。ゲームソフトのセットではない。ダラス・カウボーイズは2022年4月、Blockchain.comとのデジタル資産分野の提携を発表した。
採掘拡大に対する懸念と反対
すべての住民が採掘施設を支持したわけではなく、消費電力や地域への影響を懸念する声もあった。記事によると、10月18日にはConcerned Citizens of Navarro Countyという地元団体の一部メンバーが、ナバロ郡コルシカナのRiot Blockchainの事業予定地付近で抗議した。有害だという評価は抗議者側の主張である。
連邦議会でも情報開示が求められた。エリザベス・ウォーレン氏ら上院議員3人と下院議員4人は、2022年10月12日にERCOTへ書簡を送付し、採掘の電力需要、排出量、操業抑制への報酬、一般利用者の料金への影響を質問した。単なるロビイストの働きかけではなく、議員による調査の一環だった。
こうした議論の中でも事業は続き、2022年11月のTexas Blockchain Summitでは業界の将来への期待が示された。ただし、会議の開催だけで反対運動が無意味だったとはいえず、成長や規制の行方が保証されたわけでもない。
ビットコインについて詳しくは、こちらの ビットコイン投資ガイドをご覧いただきたい。













