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2022年8月のビットコイン動向:VanEckのETF審査、Bitcoin Depotと取引高の問題

2022年8月、インフレや市場低迷の中でも、ビットコイン関連企業や金融商品の動きは続いていた。ここでは当時の現物ETF審査、Bitcoin Depotの上場計画、取引高の信頼性を巡る調査を振り返る。ビットコインが有力な暗号資産であることは、将来の利益や価格上昇を保証するものではない。
SEC、VanEckの現物ETFに関する判断期限を延長
米証券取引委員会(SEC)は2022年8月24日、VanEck Bitcoin Trustの上場・取引に向けたCboe BZXの規則変更案について、判断までの期間を延長した。Cboe BZXが6月24日に提出し、7月13日に官報掲載された案について、当初の8月27日から10月11日へ期限を変更した。提出期限の延長ではなく、SECが承認、否認、または否認の是非を検討する手続きの開始を判断するための期限延長だった。
企業は米国初のビットコイン現物ETFと資金流入を期待していた。他国では同種の商品が認められていたが、この記事が扱う2022年8月時点では米国で未承認だった。巨額の資金流入は期待であり、確実な結果ではない。SECの懸念には市場の不正・操作防止などがあり、単純にビットコインの成熟度だけで説明できるものではなかった。
この通知は承認でも否認でもなく、審査期間の延長だった。10月11日には追加の審査手続きに進む可能性もあり、必ず最終結論が出る期限ではなかった。ここで述べているのは2022年当時の審査状況である。
Bitcoin Depot、SPACとの統合による上場計画を発表
Bitcoin Depotは当時、北米で7,000カ所超の暗号資産ATMを展開する大手で、世界でも最大級の事業者とされていた。2022年8月25日、SPACのGSR II Meteora Acquisition Corp.との企業結合を通じ、Nasdaqに「BTM」の銘柄コードで上場する計画を発表した。発表時点で取引が完了していたわけではない。
CEOのBrandon Mintzは次のように述べた。「今日はBitcoin Depotにとって重要な節目です。より多くの人が暗号資産にアクセスし、自分の資金を管理し、より簡単に金融取引を行えるよう、事業の範囲を広げています。」 さらに、「多くの成長機会に期待しています。上場によって規模拡大と事業の発展を進め、便利で安全な暗号資産購入手段を提供するという目標に近づけると考えています。」
取引はBitcoin DepotがSPACを通常の買収で取得するという説明ではなく、GSR II Meteoraとの企業結合による上場計画だった。当時は株主・規制当局の承認などを条件に2023年第1四半期までの完了を見込み、統合後の推定株式価値8億8,500万ドル、成長資金として約1億7,000万ドルの現金という想定を示していた。これは償還がない場合などの前提に基づく予測で、確定した現金残高ではない。株式価値と企業価値も同じ指標ではない。
取引高の水増しとウォッシュトレーディング
Forbesが2022年8月26日に公表した調査は157の暗号資産取引所を評価し、6月14日のビットコイン取引高を約1,280億ドルと推計した。各種情報源の自己申告値を合計した約2,620億ドルより51%少ない。これは現物・先物などを含む取引高の信頼性を独自手法で評価した推計であり、全暗号資産の取引件数の51%が立証済みの仮装売買だった、という意味ではない。
ウォッシュトレーディング(仮装売買)は、実質的な所有者や市場リスクを変えずに売買があったように見せ、取引高を水増しする行為である。見かけの活発さや流動性によって投資家を誤認させるおそれがある。適用される証券・商品取引法では市場操作として禁止され得るが、個別の違反認定には法域や取引の事実確認が必要である。
Forbesは当時、監督や取引高の信頼性に懸念がある事業者として次の名前を挙げた。これは調査側の評価であり、各社の違法行為を確定する判決ではない。
- Binance
- Bybit
- MEXC Global
調査は、十分な監督や開示がないと自己申告の取引高を検証しにくいと指摘した。監督が弱いことは、法的責任を一切問えないという意味ではない。また、自動売買ボットを使うだけで仮装売買になるわけではない。
取引所が自ら水増ししたり不正を黙認したりすれば、執行措置の対象になり得る。規制当局の関心が高まっていたという当時の見通しと、個別の違反の認定は区別する必要がある。具体的な事例として、2020年のCoinsquareとオンタリオ証券委員会(OSC)の和解がある。同社は取引高を水増しした市場操作などを認め、CEOのCole Diamondらは辞任し、事業改善や制裁の条件を受け入れた。単に疑惑が報じられただけの出来事ではなかった。












