デジタル資産
MakerDAO、Celsius関連リスクを受けAave向けD3Mを停止

2022年6月、MakerDAOはCelsiusの流動性問題に関連するリスクを抑えるため、Aave向けのDAI Direct Deposit Module(D3M)を一時停止する方針を決めました。対象はAaveの融資市場にDAIを供給するこの仕組みであり、Aave上のDAI取引を全面的に禁止する措置ではありません。MakerDAOでは、Celsiusの問題とstETH担保を通じ、D3Mにも損失リスクが及ぶことが懸念されていました。
https://twitter.com/MakerDAO/status/1537217115677130754
この措置は、Aaveの融資市場に対するMakerのリスクを抑えるためのものでした。stETHはLidoを通じてステーキングされたETHを表し、それに伴う報酬やリスクがあります。市場価格が常に1 ETHとなることを保証されたステーブルコインではありません。2022年6月には、裏付けとなるステーキング中のETHを直接引き出すことはまだできず、流通市場で売る場合の価格は異なる可能性がありました。
元の報道では、stETHはETHに対し約6%安く取引されていました。これは当時の市場価格であり、損失率が固定されていたり、すべてのstETHが裏付けを失っていたりしたことを意味しません。市場価格、ステーキングされたETH、即時の償還可能性は別の問題です。2022年4月には、Wavesの生態系に属するステーブルコインUSDNが米ドルとの価格連動を維持しにくくなり、WAVESトークンにも下落圧力がかかりました。ただし、ネットワーク全体や関連するすべてのトークンが無価値になったという意味ではありません。
2022年5月にはTerraのUSTと旧LUNAが崩壊しました。一部のプロジェクトは、その後、Polygon (MATIC)などの別のネットワークへの移転を検討しました。すべてのTerraプロジェクトが同じネットワークに移ったわけではありません。
Celsiusの問題は、売却の強制や、つながりのある融資市場での追加損失への懸念を生みました。MakerDAOは、こうした問題がD3Mを通じてプロトコルの損失につながる可能性を減らそうとしていました。想定された波及リスクであり、必ず起こる結果ではありません。
MakerDAOのガバナンス提案
2022年6月14日、prose11はGovAlphaを代表し、Aave向けD3Mの一時停止について緊急の意向調査を提出しました。リスクチームによると、Aave Ethereum v2で借りられた約2億DAIのうち約1億DAIはCelsiusによるもので、主な担保はstETHでした。議論の背景には、清算しきい値を90%に引き上げる、当時まだ可決されていなかったAaveの提案もありました。
Celsiusが流動性不足になると、顧客への債務に対応するためstETHを売却する可能性がありました。stETHの値引き幅が拡大すれば担保価値が下がり、Aaveで清算や回収不能な債務が生じるおそれがありました。D3Mはその融資市場にDAIを供給していたため、Makerも間接的なリスクを負い得ました。MakerDAOがCelsiusに直接貸し付けていたという単純な構図ではなく、損失や値引き幅の拡大が確定していたわけでもありません。チームは、D3Mの低い収益では深刻な損失の可能性に見合わないと判断しました。
元の報道は、コミュニティの意向調査に83人が参加し、約58%が賛成したと伝えていました。この調査と、MKRを使った後の実行投票は同じではありません。6月15日の実行提案は目標借入金利のパラメーターbarをゼロにする内容でした。この特定のコードでは、ゼロはポジションの縮小だけを認める設定であり、無料で無制限にDAIを貸す意味ではありません。提案の実行後は、通常のGSM待機時間を経ずに変更を反映できる仕組みでした。報道は導入時刻として6月17日午後5時3分、米国東部時間を挙げていましたが、提案文だけで正確な実行時刻まで確認できるわけではありません。
詳しくは、Aaveへの投資のガイドをご覧ください。












