デジタル証券
デジタル証券:ブロックチェーンより投資の中身を評価する

デジタル証券は、投資に関する権利をデジタル技術で表すものです。ここでいうセキュリティトークンは証券トークンを指し、認証用のセキュリティ機器という意味ではありません。ブロックチェーンへの関心が高まっても、何を購入し、どの権利とリスクを持つのかという検討は欠かせません。
2023年10月のイベント報道で、Castle Placementのマネージングパートナー、リチャード・ルフティグ氏は、トークンの基礎となる投資機会を説明する重要性を指摘しました。同社はFINRAとSIPCへの加盟を表明する米国の証券業者です。加盟は個々の商品に対する承認や収益の保証ではありません。
この見解は、2023年10月11~13日に開催されたTokenizeThis Summitで議論されました。当時、このデジタル証券イベントはSecurities.ioを通じて配信されました。ルフティグ氏は、業界はブロックチェーン技術とともに投資の中身にも重点を置くべきだと述べました。新しいサービスを市場に広める難しさは、書籍『The Cold Start Problem』でも扱われるテーマです。
以下では、技術の説明を投資の性質や投資家の関心と結び付ける理由を考えます。紹介する可能性は収益の約束ではありません。
- 投資家の関心:価値とリスク:発行体、資産、キャッシュフロー、評価額、権利を理解することが重要です。トークン化だけで安定性、拡張性、長期的な収益が得られるわけではありません。分かりやすい説明にも重要なリスク情報が必要です。
- インフラとしてのブロックチェーン:インフラは記録や取引処理の効率化に役立つ可能性があります。ただし、劇場の建物と舞台上の作品が別であるように、技術と投資の質は分けて評価すべきです。優れた仕組みがすべての証券を良い投資に変えるわけではありません。
- 一般の投資家への説明:株式や債券など身近な商品と比較すれば、証券トークンの理解を助けられます。同時に、法的な権利、譲渡制限、費用、資金回収の方法がどう異なるかも示す必要があります。
- 技術が変わっても投資の中身を見る:技術は急速に変化します。ブロックチェーンの人気だけで価値を判断せず、発行体の事業と投資家の権利を調べる必要があります。技術自体のリスクも引き続き考慮すべきです。
- 透明性と信頼:投資家には発行体、資産管理、利益相反、保管の仕組みに関する明確な情報が必要です。ブロックチェーン上の記録だけでは、チェーン外の資産情報の正確性や法令遵守は保証されません。
- 金融における証券トークンの可能性:トークン化は証券の発行、記録、売買に新しい方法をもたらす可能性があります。効果は商品設計、市場、適用規則に左右されます。将来の普及は可能性であり、確実な結末ではありません。
- 既存の金融システムとの連携:デジタル記録と既存の金融業務を連携させる余地があります。一方で、技術の互換性、ガバナンス、保管、法令対応が必要です。すべてのトークンがあらゆるプラットフォーム間を自由に移動できるわけではありません。
- 投資対象によって権利は異なる:株式型、債務型、資産関連型など、トークンが表す権利はさまざまです。資産に裏付けられているという表示が、その資産の直接所有を意味するとは限りません。募集書類、支払請求権、投資家条件、売買制限を確認してください。
デジタル証券の可能性は、基礎となる投資の権利、収益源、評価、費用、リスクを通じて判断するべきです。ブロックチェーンは仕組みの一部であり、その検討の代わりにはなりません。デジタル形式だからといって証券法上の義務がなくなるわけでもありません。
本稿は2023年のTokenizeThisSummit報道の一部です。記載の日程のイベントは終了しており、現在進行中のライブ配信を案内するものではありません。












