不動産
不動産再評価によりIRSAは63億8,000万アルゼンチン・ペソの損失に転落

IRSA Inversiones y Representaciones S.A.は、2027年度第1四半期に63億8,000万アルゼンチン・ペソ(ARS)の純損失を計上した。前年同期は2,179億5,000万ARSの利益だった。2026年9月30日までの3カ月間の業績は、2026年11月3日に提出された2026年11月3日付のForm 6-Kで開示された。
2026年11月4日に発表されたその後の業績発表では、主な要因として投資不動産の評価額が挙げられた。公正価値の変動による純損益は、前年の2,932億9,000万ARSの利益から742億4,000万ARSの損失に転じた。この反転により、連結営業損益は前年の3,657億5,000万ARSから9億9,200万ARSに減少した。一方、売上高は1,723億7,000万ARSから1,798億9,000万ARSに、売上総利益は1,058億3,000万ARSから1,111億9,000万ARSに増加した。したがって、評価額の変動が、売上高と売上総利益が伸びたにもかかわらず最終損失を回避できなかった理由を説明している。
株主別の内訳を見ると、さらに留意すべき点がある。IRSA株主に帰属する損益は105億7,000万ARSの損失となり、前年同期の2,051億6,000万ARSの利益から悪化した。一方、非支配持分には、それぞれの期間に41億9,000万ARSと127億9,000万ARSの利益が計上された。非支配持分の黒字が、連結ベースで株主に帰属する損失の一部を相殺した。
賃貸部門のEBITDAは減少、調整後EBITDA全体は増加
賃貸部門の調整後EBITDAは839億3,000万ARSとなり、前年同期比2.0%減少した。一方、調整後EBITDA全体は9.3%増加した。IRSAは、これを販売・開発部門の業績改善によるものとしている。したがって、グループ全体の改善は賃貸事業以外からもたらされた。
ショッピングモール部門では、売上高と調整後EBITDAがインフレ率に沿って増加した一方、テナント売上高は前年同期比で実質6.1%減少した。高級オフィスの稼働率は96.9%に達した。IRSAは、前期からのわずかな低下について、Dot Buildingの1フロアが空室になったことが要因だと説明した。一方、1平方メートル当たりの平均賃料は安定していた。これらの数値は、オフィス稼働率の高さと賃料の安定が続く一方で、テナントの実質的な営業活動が弱まり、賃貸収益性がやや低下したことを示している。
配当支払いが始まる中、開発も継続
IRSAは四半期中および四半期末後に、Ramblas del Plataで追加の3区画を対象とする総額1,950万米ドルの土地交換契約を締結し、同プロジェクトのインフラ工事も続けた。Oeste OutletとDistrito Diagonalでも建設が進んだ。両施設は2027年度中の開業を予定しており、ショッピングモールのポートフォリオは19施設に拡大する見込みだ。
これとは別に、株主は2026年10月22日、2,110億ARSの現金配当を承認し、支払いは2026年11月3日に始まった。IRSAは、この配当の利回りを10.8%と説明した。
今四半期の中心的な特徴は、事業活動と不動産評価の動向が異なったことだ。売上高、売上総利益、調整後EBITDA全体は増加したものの、公正価値の反転が報告損失を招いた。その一方で、賃貸部門のEBITDAとテナント売上高の実質成長は弱まった。ショッピングモールの開業予定とRamblas del Plataの契約は、2027年度に向けた開発の節目となる。今後の業績によって、事業運営と開発の動向が、投資不動産の再評価による利益への影響を相殺できるかどうかが明らかになる。












